なぜマンション管理は大切なのか?

 なぜ分譲マンションを買ったら面倒なマンション管理をしなければならないのでしょう?
 今は第三者管理といって管理会社やマンション管理士が理事長代わりとなり管理を全面的に任せることができますよ。その方が楽で快適な暮らしができるのではないですか?
 答えは簡単です。分譲マンションは自分の家だから。自らのシンボルだから。愛する家族が快適に、安全に、安心して生活する場所だから自分たちで管理をしたいのです。

 分譲マンションのスタートは限られた土地を有効に使うためだけのただの箱でした。
 次に、ハードとしての建物維持のため(つまり清掃やメンテナンス)、代行してくれる管理会社ができました。
 そして時代は進み、様々な問題が表面化してきたため、2001年にマンション管理適正化法が施行され規制やルール統一がなされました。
 そして法改正などを重ね、現在は誰もが終の棲家として考える自ら快適・安全のため手間を惜しまない我が家としての存在となったのです。
 マンションは災害に強く、夏冬が過ごしやすく、充実した施設や設備が利用でき、安くて高度なサービスを受けられ、維持管理がラクな素晴らしいマイホームです。
 ですから、「誰かがやるだろう」ではなく、「自分は興味がない」でもなく、自らが主体となって、そして他者を思いやってマンション管理を続ける必要があるのです。

ステップ1   マンションを自分の持家と自覚する。

 あなただったら自宅にポイ捨てや放痰をしますか?清掃員の方が掃除をするから汚さなくては損、とでも思っているのでしょうか?もっともこの辺りの自覚がない人はこのページを見ていないとは思いますが…。

ステップ2   他人依存主義を捨てる。

 現状の管理組合では、まるで電気やガスの支払いのようにほとんど自動的に費用の支払いを行っています。でも本当はスーパーやデパートでのショッピングのように商品を選んで、よく吟味して購入するサービスの方が多いのです。
 また、何かが壊れていると管理会社や管理員さんに文句を言う人が多いですが、明らかに見当違いです。自分たちの家ですから、意思決定するのは自分たちです。
 こういったことをお話するとほとんどの方は「よくマンションのことはわからないから…」という反応になりますが、一戸建ての所有者だって家のことをよくわかっている人は少ないですよ。自分たちのことは自分たちで決める、こんな簡単なことが出来ていないのです。
 理屈はわかるけど仕事が忙しい…、面倒だ…、わからない…、そういう方はマンション管理士を導入して下さい。知識と手間が補足できます。
 誰かがやってくれるだろうという他人依存主義は捨てて下さい。どうしようもない管理組合は最終的に管理会社にさえも見捨てられます。

ステップ3   10年に1回の役員を務める。

 区分所有者の方には管理費などをきちっと払うことともう1つ、ぜひお願いしたいことがあります。
 管理組合の役員は、輪番ならほとんどのマンションが10年以上に1回程度しか回ってこないでしょう。役員が回ってきたら役員としての務めを果たして下さい。
 自らの立場を把握して、共同の利益のために考えて、そしてその場の空気を読んで…。
と言うのは、管理組合にとってはダメな(無責任だったり、いい加減だったり、自分勝手だったりの意味です)役員さんの存在が1番のガンになるからです。
 仮に輪番で回ってきた役員さんが10人いたとしましょう。大体2人から3人はせっかくやるなら頑張ろう!と思っていただけます。5人から6人は最低レベルの犠牲を払っていただけます。
問題は残りの人たちです。この人たちのお陰で議論は進まない、結論が出せない、時間がかかる、その結果、その他の役員は疲労感で徐々にやる気を失っていくのです。
 でも役員さんたちは同じ屋根の下に住む住人同士ですから無視できない、そして何も言えないのです。
 役員を務めれば管理する側の苦労が理解できます。そして貢献はできないとしても迷惑をかけない区分所有者にはなれると思います。ぜひ積極的に役員を務めて下さい。