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マンション管理適正化診断サービスとは?
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![]() コ ラ ムかしこい中古マンションの選び方こんにちは、マンション管理士の石井です。 今回はかしこい中古マンションの選び方ということですので、私からいくつかのポイントをお教えしたいと思います。 中古マンションと一口に言っても物件は様々、皆さんはどんな点に気をつけて物件選びをされていますか?間取りと価格だけで決めたりしていませんよね。 間取りのほか日当たり、駅からの距離などは誰でも考えるポイントだと思います。しかし、住まいとしての快適性や資産価値を考えた場合、別の視点での物件選びが重要になってきます。 その視点とは、管理面の充実です。 よく「マンションは管理を買え」などといわれますので1度はお聞きになったことがあるかもしれません。 ではマンション管理の充実とは何でしょう?管理会社の規模やネームバリューで管理が充実するわけではありません。 そのマンションに居住する人たちがいかに快適に生活できるか、それを決めるのは居住者同士のコミュニケーションやルール作りにかかっているのです。 では、具体的にどんなポイントを中心に物件選びをすればよいのでしょうか。 広告などで気に入ったマンションがあればぜひ1度現地に足を運びましょう。それでマンションをできる限り観察してください。 まずはマンションの上から下までベランダをじっくり観察します。全体的にすっきりとしていれば安心、物置やCS(wowowなど)アンテナがたくさん設置されていたり、手すりにやたら布団が干してあったりしたらやや疑問符?がつきます。 ベランダは使い方(ルール)が決まっており、ルールが守られていれば管理に対する意識が高いマンションということになります。 次に自転車置き場を見てみましょう。自転車やバイクの整理状況はどうですか。もちろんきっちりと整理されているほうがよいマンションです。埃をかぶって誰も乗っていないような自転車がたくさん放置されているマンションは管理レベルが高くない可能性大です。 自転車置き場は大体どのマンションでも問題を抱えており、対応を実施しているかどうかがそのマンションの管理意識を計るポイントなのです。 次にエントランスをのぞいてみましょう。今はオートロックのマンションが多く、できれば内部も見たいところですが無理はしなくてかまいません。 まずメールボックスを確認します。不要なチラシが放置されていませんか?次に掲示板を確認してください。(オートロックマンションの場合掲示板は外部からは見えないようになっているのが普通ですので無理に見なくてもかまいません。)ゴミの日や設備点検の日程が整然と貼り出され、お知らせの内容は新しいですか?古い内容がそのままだったり、紙の色が変わっている場合は要注意です。 管理員さんの様子も何気なくうかがってみましょう。管理員さんはマンションの顔、そのマンションの意識の高さにほぼ比例しているようです。管理のレベルが高ければ管理員さんもプライドと緊張感を持って仕事をするからなのだと思います。 これらのチェックポイントに管理員さん、清掃員さん、居住者などから疑問点などの話を聞くことができれば完璧といえるでしょうが、話を聞いたりするのは抵抗がある方も少なくないと思います。ヒアリングまでできなくてもこれらのチェックをしていただければ随分参考になると思います。 そしてさらにもうひとつ簡単にチェックできる大きなポイントがあるのです。 それはチラシに記載されている修繕積立金の金額です。 マンションの毎月の支払いとして、管理費と修繕積立金があるのはご存知だと思います。両者をあわせて共益費という方もおられるようですが、本来は別に考える必要があります。 管理費は家計に例えれば生活費ということになります。エントランスや廊下の清掃費・電気料、管理員さんの人件費など共益のために使用される必要経費を支払うために各戸から集められるものです。 一方修繕積立金は家計でいうところの貯金です。将来の修繕やグレードアップに備え計画的に積み立てられるお金です。 ですから管理費はある程度安く抑えたほうがよいという考えが通用しますが、修繕積立金は安ければ安いほうがよいというものではありません。誰だって将来のための貯金はあるほうが安心ですよね。 一戸建てのように必要な時に一時的に払えばいいじゃないか、という考え方も当然あると思いますが、多様な人々が生活するマンションでは意見をまとめるのが大変なのであらかじめ修繕計画を作成し、資金計画に応じた修繕積立金を集めるのがオーソドックスな形態となっています。 最初はびっくりされることが多いですが、この修繕計画を作成すると今支払っている修繕積立金の額では全く不足することが判明し大抵値上げをすることになります。 金額にすると1戸あたり月額1万円以上になるのが普通です。 ですから、物件選びの際は修繕積立金が安いから支払いもラク、とは考えずそのマンションは将来の修繕が十分に行えないか、近いうちに修繕積立金が値上げされるというつもりで検討して下さい。 以上これらのポイントについてもチェックして物件選びができればあなたはかなりの中古マンションの達人と言えるでしょう。 慎重にじっくりと時間をかけて後悔のないマンション探しをして下さい。住まい選びは確実に生活を左右してしまいますからね。 (三井のリハウス奈良エリア「リハウス通信」寄稿分) [2006年1月31日] |