コラムやブログを書いている人はみな同じだと思いますが、常に書くネタを探す癖がついてしまいます。なるべくなら今まで無くてしかも興味を引くような話題はないか、常にアンテナを張っているわけです。
そこで、今回ご紹介するのは、新築一戸建てだけれども法律的にはマンションという新しくてよくわからない(笑)分譲住宅「華り宮(はなりきゅう)嵯峨二尊院」です。
この住宅は京都・嵯峨野に登場した分譲住宅、いわゆる建売なのですが、区分所有法の団地とし、管理規約によって景観や環境の保全と住民同士のコミュニティを形成しようという趣旨で作られた住宅です。
マンション管理では大変権威のある戎 正晴弁護士の助言のもと計画が構築されており、立地の特性を生かした総戸数12戸の分譲住宅(集合住宅)となっています。
物件概要は以下の通りです。
敷地総面積約1000坪の中に専用敷地50坪〜90坪の一戸建てが建ち並び、これらは2戸一の連棟としています(これにより区分所有法の適用が可能となる)。
建物は90㎡〜110㎡の2階建てで戸境壁が2重となっており、単独での建て替えに対応、給排水管等の維持管理も通常の区分所有建物よりは容易になります。
注目の管理費、修繕積立金は、管理費が月額11,950円〜14,150円、修繕積立金が月額6,640円〜7,400円。マンションとしては普通の水準ですが、メンテナンスを必要とする共用設備がたくさんあるわけではないし、何にそんなお金が必要なのだろう?という印象です。
ホームページはこちら→ http://www.zerohome.jp/hanarikyu/
物件紹介のホームページを見てみて、なるほど、京都の厳格な景観配慮とその維持、そして共同住宅化することによる街区の活性化への取り組みはとてもユニークですし、一時多く建設されたコーポラティブ住宅にも似た期待感や高揚感を感じます。
しかし一方で、平均の負担が約100坪となる敷地の固定資産税や管理費等は若干割高感を感じます。
ぜひ売れ行きを知りたいところですが、販売が開始されたばかりのようで、まだ市場の評価は伝わってきていません。
30年後どうなっているのか見てみたい、個人的には大変興味深い住宅です。
[2013年4月22日]