今年は4年ぶりにマンション標準管理規約が改正される年になりそうです。
しかし、標準管理規約は、従来から法改正や標準管理委託契約書の見直しなどを受けて定期的に改正されてきましたから、別に驚くようなことではないと言われそうですね。
ところが、今回の改正は従来とは違うというか、何だかよくわからない舞台裏がありそうで、いまいち信頼が置けない感じなのです。
前回の標準管理規約は平成23年7月に改正されました。
この時の改正は大幅な見直しという前評判を裏切って、ほんの少しの見直し、つまりマイナーチェンジでした。
実はちょうどこの頃、弁護士やマンション管理士等による第三者管理の導入が盛んに叫ばれており、第三者管理をどう扱うかに注目が集まっていました。
結果としては、テーマが重すぎ、検討には時間も労力も足りないということで、標準管理規約はとりあえず小規模改正し、第三者管理については専門チームを立ち上げてじっくりと検討しようということになったのです。
そしてその専門チームによる会議が、国交省の「マンションの新たな管理ルールに関する検討会」です。
ところが、この検討会が迷走します。平成24年1月にスタートし、8月頃までは予定通りに開催されていたようですが、9月には突然中断します。以来、2年半ほど開催がありませんでした。
この迷走の事情については明らかにされていません。噂は色々と流れていますが、真実は定かではありません。要するに議論が前に進まなかったような感じです。
そしてスタートから3年が経過した平成27年2月26日。この検討会が再開され、3月27日の2回目の開催で終了となりました。
検討会の報告書に基づき、第三者管理をはじめとする14項目の考え方が5月予定のパブリックコメントを経て改正標準管理規約に反映されることになります。
うーん。標準管理規約の大改正が、3年間の迷走後にわずか2回の会議で決定されるなんて、かなりの驚きというか、今回の改正って本当に大丈夫なのでしょうか?
結局、有識者の方たちは勝手なことを言うだけで役に立たないので、事務方ですっかりまとめてしまったということなのでしょうか?
標準管理規約の見直しはマンション管理にとって大テーマですから、国交省も改正までのプロセスをはっきりと正確に明示し、そして何と言っても改正を丁寧に進めてほしいですよね。
5月のパブリックコメント時にはまた色々な意見が出るでしょうし、また放置され、今年中に標準規約の改正が間に合わない、なんてことはないと思いますが、どうなることやら・・・
[2015年4月24日]