少々ご無沙汰してしまいました。すっかり秋めいてきましたね。
さて、マンション管理組合にとって、節約はしたいけどやめることができない費用の1つに共用部分に加入するマンション保険があります。
今年10月からまた保険料が改定され、2年連続で値上げされることになります。
前にもお伝えしていますが、この保険料がうなぎ上りの状態で、特に高経年マンションではもはや苦笑いで済まない水準になっているのです。
保険料は前年対比で東京海上グループを除き15〜70%の値上げです。
1年更新の場合、去年は何とか無理して支払ったものの、今年は条件を変更しなければ更新できないなどという事例が出そうですね。
そして、さらにショックなのが新築と築30年超マンションの保険料の差です。なんと三井住友海上は5倍、損保ジャパンは4倍なんだそうです。
もちろん規模によりますが、保険料って普通は数十万です。
三井住友海上の場合、新築なら30万の保険料が高経年マンションなら150万支払わなければ保険に加入できないということになります。これ、修理費じゃなくて保険料ですから念のため。
例えば5年間の長期保険をかけていて、今年に更新するという場合など、目を疑うというか「見積もりが間違っている」と思わず叫んでしまうことになるでしょう。
このような場合は今年に限り、東京海上グループに加入することをお勧めします。今なら何とかなりそうです。
でも、東京海上も近々保険料を改定すると噂されていますので、検討はお早めに!ということになりそうですね。
そしてもう1つの選択肢が今年3月のコラムでご紹介したマンション用保険の新商品「マンションドクター火災保険」の検討ですね。
今年7月の発売以来、ほぼ毎日1件程度の診断申込みが来ているそうです。
私も近日中に、初めて診断業務を担当予定です。(この保険はマンション管理士の診断により保険料の割引率が決定します。)
以上のとおり、マンション保険は今までとは別のもの、新次元へ突入したと言えるでしょう。
マンション管理組合では、これからは前年同様そのまま更新などということでは済まないでしょうし、管理会社側も常に新しい情報を入手し、先手先手の提案をしなければ時代に取り残され、使えない管理会社の烙印を押されることになるかもしれません。
マンションによっては管理費徴収額の値上げを検討する必要が出てくるかもしれず、保険更新に恐怖を感じる管理組合が増えることになるでしょうね。
[2015年9月28日]