住宅ローンの金利、下がってますね。
確か2年ぐらい前だったと思います。住宅ローンの金利が史上最低を記録したと結構話題になりましたが、日銀がマイナス金利政策を実施したとたん、また一段と住宅ローンの金利引き下げによる競争が激しくなった気がします。
今、住宅ローンの金利が何パーセントだかご存知ですか。安い銀行だと1%切っているのです。
長期固定住宅ローンの代表的な商品、フラット35では条件を満たす場合、3月から0.72%です。
なんかちょっと信じられないというか、借りなければ損といった気になりますよね。
さて、ここで少しマンション管理組合に目を転じてみます。
一般的に管理組合にとって借り入れはあまり推奨されることではありません。
修繕等する場合、計画的に資金計画して修繕積立金を貯め、その資金で工事を行うのが望ましいとされています。
ですが、長期間計画的な修繕をせずに突然問題が発生するマンションも現実には多いですし、耐震改修やバリアフリー改修などお金が貯まるまで待つことが本当に正解なのか判断に迷うこともあります。
管理組合にとって借り入れは本当にダメなのでしょうか。
管理組合向け融資の代表的商品として住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)のマンション共用部分リフォーム融資というものがあります。
仮に3000万円の耐震改修工事を実施する場合、100戸のマンションなら1戸当たり30万円の負担になります。
単純計算ですが、これを全額借入するとして、現在の金利0.71%、返済期間10年の場合、毎月の返済額は約2700円となります。このうち金利は約180円なのです。
何だかこの位の利息なら負担しても構わないという気になりませんか?
高額の一時徴収金を集めなければならないので無理だ、と必要な改修を躊躇するぐらいなら融資を受けるのも一案だと感じます。
住宅の購入やローンの借り換えばかりが話題になりますが、超、超低金利時代の今、マンション管理組合も柔軟な思考を持ちたいものです。
[2016年3月2日]