宅配ロッカーをご存知ですか?
宅配ロッカーとは、共働きなど日中に宅配便を受け取れない家庭のため、不在時の一時預かりのための宅配ボックス(ロッカー)をマンション共用部分に設置することにより、24時間宅配便の受け入れを可能としたシステムです。
上級グレードの商品は、宅配便の発送にも対応しており、大きな荷物(ゴルフバッグなど)を送る場合にも重宝していました。
それまでは宅配業者が管理員さんに一時預かりを頼み、管理員さんが(なかなか荷物を引き渡せないことによる)ストレスで参ってしまうなど、宅配ロッカーの出始めのころはある意味ステイタスにもなる注目の設備だったのです。
(注:管理員さんが私物の一時預かりをすることは公私混同であり、今ではありえない訳ですが、昔はいい加減というか、管理組合、管理会社とも「ま、いいか」が多かったのですね・・・)
ところが、時代は進み、クール宅配便などが開発され、宅配ロッカーは万能ではなくなりました。
宅配業者側も、時間指定配達を強化したり、1日に何度も配達してくれるなど、あまり宅配ロッカーを使用することがなくなってしまいました。
こうなると宅配ロッカーの存在意義がなくなります。結構なスペースをとりますし、子供がいたずらして故障するなどトラブルもあります。そこで一部では宅配ロッカーの撤去を検討するなどの動きが出始めてきたのです。
しかし、宅配ロッカー業者も指をくわえて見ているだけではありませんでした。
ここにきて、宅配ロッカーの新しい使われ方が開発されているのです。
キーワードは「シェア(共有、分配)」です。今注目の電気自動車(EV)や電動自転車などを、管理組合でシェアし、宅配ロッカーを使って鍵やバッテリー、充電器を管理、もちろん空状況の確認や課金もできます。
考えてみればマンションは「シェア」とはとても相性がよく、電気自動車や電動自転車のシェアを検討する管理組合も多いことでしょう。宅配ロッカーの新しい形、要注目です。
[2011年7月19日]