約1年半前、このコラムでご紹介した新しい保険が好調だそうです。
その名は、「
マンションドクター火災保険」。
業界紙であるマンション管理新聞の9月5日号にその記事が載っていましたので少しご紹介します。
(以下引用)
昨年7月に発売された日新火災のマンションドクター火災保険。マンション管理実態の診断結果を保険料に反映する仕組みが関心を集め、発売開始1年で診断件数1090、保険成約は445件に上る。診断の高評価で保険料を抑制できた管理組合からは「業界全体で推進してもらいたい」との声も聞かれる。
(引用終わり)
事例も掲載されており、ある築25年のマンションでは、期間5年で従前780万円の保険料が更新時の試算では1300万円に跳ね上がり、この保険の診断を受けた結果、保険料は600万円台に減少したとのことです。
この保険の仕組みはこうです。
マンション管理士がマンションの管理状態や修繕状況を診断し、マンションに得点を付けます。そして日新火災がこの得点に応じて保険料を試算し、管理組合に提示するというものです。
したがって、漏水のリスクを減少させるような修繕を行うなど管理状態が良好なマンションは割安で火災保険に加入できることになります。
ちなみに私もこの1年で奈良県のマンションを数件、診断させていただきました。
正直なところ、奈良県ではあまり関心が高くないといいますか、診断するための書類さえまともに準備していなかったり、複数の見積り取得のため応募しただけで保険料を下げる意識がなかったりというマンションが多かったのですが、記事によれば成約率は40%超、成約件数の8割を築20年以上が占めるなど経年マンションにとって助け舟のような存在になっているそうです。
保険料を大幅削減できるかどうかの分岐点はずばり給水管と排水管を専有部も含めて交換している(更生も可)かどうか、です。
経年マンションで修繕状況に自信を持つ管理組合ならぜひ一度、マンションドクター火災保険の見積りを取得されてはいかがでしょうか。
[2016年10月1日]