奈良市のマンションの理事会で、奈良市の下水道使用料の値上げが話題となりました。
平成25年9月分から1立方メートルあたり108円(税抜)と、改定前から約30%も値上げになるというものです。
確かに相当な値上げ率です。
そこで、奈良市の下水道使用料は他市と比較して本当に高いのか?を調べてみました。
使用料単価(1立方メートルあたり税抜金額)
奈良市 108円
生駒市 106円
大和郡山市 118円
橿原市 120円
大和高田市 120円
天理市 130円
香芝市 120円
桜井市 120円
なお、今年度値上げした行政が奈良市を含め4市ありました。
このように一覧にしてみると、奈良市が特別に高いということではなく、むしろ、今までが安すぎたと言えるかもしれません。
参考として、東大阪市と大阪市も調べてみました。
東大阪市 88円
大阪市 55円
この両市は、逓増制(使用した水量が多くなればなるほど単価が高くなる料金制度)を採用しているため、単純比較はできませんが、普通の家庭生活を営む上ではやはり負担が少ないと言えそうです。
(ちなみに、大阪市のホームページによれば、大阪市は全国の主要行政区の中で最も低料金だそうです。)
上水道料金も調べてみましたが、基本料金+従量料金がそれぞれ異なるため、単純比較は難しそうです。
奈良は一般的に水道コスト(下水道含む)が割高と言われています。
主な理由は水源によるもので、奈良は主な水源を吉野川のダムに頼らざるを得ず、他県に比べるとコストアップの要因になるようです。
また、人口密度によるインフラコストの差も大きく、例えば大阪府と奈良県では水道管1kmあたりの使用人口は倍以上違うとされています。
逆に言えば、大阪府民に比べ奈良県民は倍程度、水道設備をゆったりと使っていることになり、ぜいたくしていると思えば、料金に対する不満も軽減されるのではないでしょうか。
[2013年8月22日]