マンションは高層住宅とも呼ばれるように高層階に魅力を感じる方が多いようです。
確かに眺望など他の居住形態では得られないメリットですし、高層階は分譲価格が高額に設定されていることが多く、ステイタスも感じることができるのでしょう。
ちなみに私は低層階の方が地に足がついている感じがして好みです。エレベーターに乗るのもあまり好きではないですし・・・って、これは要らない情報でした。
さて、マンション分譲では低層階に付加価値を付けるため、1階住戸を専用庭付きとして販売するケースがあり、一戸建て感覚の専用庭を魅力に感じる方も多いようです。
では、はたして専用庭付き住戸は快適なのでしょうか?
通常、専用庭付き住戸にはルーフバルコニーなどと同様に専用使用料が設定され、月々の負担が増えることになります。
しかし、その負担分、庭を自由に使えるかと言えば、結構、制約だらけです。
詳細は専用庭使用規則に規定されることになりますが、一般的に、物置等の重量物の設置は禁止です。大きな木を植えたりすることも禁止です。家庭菜園などもせいぜいプランター程度で、ちゃんとした畑を作るのも禁止されていることが多いです。
お子さんが小さい間は庭にビニールプールなどが置け、確かに楽しそうですが、上階からの落下物が気になります。
この落下物の問題はわりと深刻で、軽微なものなら水や洗濯バサミが、悪質なものでは火のついたタバコや重量物が落下してくることがあり、1度気になりだせばかなりストレスを感じることになります。
使わなければ問題ないと放置すれば夏は雑草が伸び放題で、草むしりという仕事が自動的に付いてきます。放置はできません。
つまり、共同の利益の観点から、自由に使用できるどころか数々の制約を有償で手に入れることになるのです。
ルーフバルコニーは圧倒的な解放感や限られた住戸にしか設置できない優越感があることから、使用料が発生しても、個人的にはまあ仕方がないかなと思えるのですが、専用庭使用料の負担はどうも納得できません。
最初に料金を設定するディベロッパー(管理会社)さん、そのあたりちゃんと考えてますか?
最下階はプライバシーや防犯上のデメリットがあるため庭を付けておけば付加価値が付き売りやすくなる、などという安易な考えじゃないですか?
専用庭を作る場合はプライバシーの確保とともに落下物対策や料金設定についてもちゃんと考えておいてくださいね。
要するに、ありきたりの専用庭じゃ快適じゃない!使用料については無料もしくは割安に設定すべき!というのが私の見解です。
[2015年2月13日]